中3の9月、地区実力テストは志望校選びの分かれ道
夏休みは7月29日から8月31日まで。
そして見落としがちなのですが——9月1日が2学期の始業日。その翌日、9月2日・3日に3年生の実力テストがあります。
つまり夏休みが明けた「翌日」が本番です。
しかもこの回は5月のものとは性質が違い、宮崎県内で一斉に行われる「地区実力テスト」——多くのご家庭で志望校を絞りこむ土台になります。
この記事は「夏をどう過ごすか」の話ではありません。今日が8月の何日であっても、9月2日までに間に合う組み方を、延岡13年目の教室からお伝えします。
1. 9月のテストは「校内」ではなく「県内一斉」です
中3が受ける実力テストは年5回。ただし「地区実力テスト」と呼ばれる県内一斉のものは、そのうち3回です。学校からの範囲表もこの数え方で、9月2日・3日は「第2回 地区実力テスト」と書かれています。ここが混同されやすいところです。
| 地区としての回 | 時期 | 種類 | 位置づけ |
|---|---|---|---|
| 予行 | 5月7-8日 | 校内実力テスト(各中学校が実施) | 新学年最初の現状診断 |
| 第1回 | 6月16-17日 | 地区実力テスト(宮崎県内一斉) | 本番の最初の一枚 |
| 第2回 | 9月2-3日 | 地区実力テスト(宮崎県内一斉) | 志望校を絞りこむ、最大の山 |
| 第3回 | 10月15-16日 | 地区実力テスト(宮崎県内一斉) | 願書提出前の最終調整 |
| 最終確認 | 1月13-14日 | 校内実力テスト | 入試直前の最後の一枚 |
※日程は年度や学校によって前後します。実際の日付は学校からのお知らせでご確認ください。
5月のテストは各中学校がそれぞれ実施する「校内」のものでした(5月の第1回実力テストについての記事)。それに対して6月・9月・10月は県内で一斉に行われる「地区実力テスト」。同じ問題を、県内の同学年が同じ日に解きます。
だから見えるものが違います。校内での順位ではなく、県の中でいまどのあたりにいるのか。志望校の話に必要なのは、こちらの数字です。
2. なぜ9月が「分かれ道」なのか
ひとつは、夏休みの学習がはじめて数字になって出てくる回だということ。始業日の翌日が本番ですから、間に学校の授業がほとんど挟まりません。
もうひとつは——こちらの方がずっと大きいのですが——この結果が、志望校を絞りこむ話し合いの土台になるということです。
10月にも地区実力テストがありますが、そちらは願書を出す前の最終調整という位置づけです。つまり、
選択肢を広く持ったまま考えられる、最後のまとまった機会が9月です。だから私たちはこの回を「分かれ道」と呼んでいます。
ここで出た数字があれば「この学校を目指すなら、あと何をどれだけ」という具体的な話ができます。逆に言えば、9月の前に志望校を固めてしまう必要はありません。この一枚を見てから、一緒に決めていけばいいのです。
3. ただ、「夏の結果が出るよ」を脅しにしないでください
ここで、ひとつだけお願いしたいことがあります。
「夏をどう過ごすかが、9月に出るよ」——事実ですが、この言い方はたいてい逆に働きます。失敗を先に見せる言い方なので、言われた側は動き出す前に気持ちが重くなるからです。
ですからこの記事では、過ぎた日を悔やむ話は一度もしません。後半でご説明しますが、残っている日数は、いつお読みいただいても、まだ形になる長さです。
だから私たち教室では、こう聞くようにしています。
「夏休み、ちゃんとやりなさい」ではなく、
「9月までに、何を一つ持っていく?」
叱って動かすのではなく、これからの一手を本人に決めてもらう。同じ夏の話をしていても、この向きの違いで、お子さんの顔つきは変わります。
そして、自分で決めた一手は、言われて始めた勉強より続きます。
4. 9月2日までに効く、確かめられている3つのこと
勉強のやり方には、実験でくり返し確かめられていることがあります。私たち教室が実際に取り入れているものを3つだけ。
※①〜③は竹内龍人『実験心理学が見つけた 超効率的勉強法』(誠文堂新光社)で紹介されている、査読を経た研究32本の実験結果にもとづいています。効果の大きさは教材や学年によって幅があるため、倍率などの数値は載せていません。
① とにかく、たくさん回す
「どうやったら覚えられますか」とよく聞かれます。いちばん確かな答えは、回数です。1回でじっくり仕上げようとするより、同じ範囲を何度もくり返すほうが、同じ勉強時間でもよく残ります。
習ったその日に見直すのは、もちろん役に立ちます。大事なのは、そこで終わりにしないこと。何日かおいて、もう一度戻る。また戻る。これをくり返すだけです。忘れかけたころに思い出す作業が、記憶をいちばん強くします。
逆に、いちばん忘れやすいのは一夜漬けです。8月の終わりに慌てて詰めこむのが、いちばん9月に残らないやり方だということです。
そして回数は、期間が短くなっても作れます。夏休み全体なら4回、お盆のころからでも3回、8月の後半からでも2回。何日から始めたかではなく、本番までに何回まわせるかです。
とはいえ「どこを、あと何回やればいいか」を中学生が自分で管理するのは、なかなか難しいものです。当校ではそこをMonoxer(モノグサ)という記憶定着アプリに任せています。
- 自動まだ覚えていないものが、くり返し出てきます — 覚えたものは出る回数が減り、あやふやなものほど何度も出ます。回す順番を、本人が考えなくて済みます
- すきまスマホで、短い時間でもできます — 机に向かえる時間だけが勉強ではなくなります。部活のある日でも回数を落とさずに済みます
- 見えるやった量が、教室から見えます — 「やったつもり」で止まっていないかをこちらで確認して、次に来たときに声をかけられます
この講座では、出題範囲をMonoxerに用意してお渡しします。数学・理科・英語は範囲表に「1・2年の復習」と明記されていますし、社会は地理・歴史とも全範囲です。中1からの用語・英単語・漢字など、くり返すほど効くものを中心に載せます。教室で解いて、家で回す。この形が、いちばん回数を稼げます。
①-2 9月2日から逆算した、まわし方
その前に、範囲の話をひとつ。「実力テスト」という名前のとおり、出題は中1からの積み上げです。学校配布の範囲表を読むと、数学・理科・英語の3教科には「1・2年の復習」とはっきり書かれています。社会は地理・歴史とも全範囲(公民だけが範囲外)。つまりこれは、新しく習ったことを問う試験ではなく、一度通ったところが残っているかを見る試験です。戻って復習することが、そのまま対策になります。
「いつから始めるか」ではなく「本番までに何回まわせるか」で考えると、迷いません。出題範囲をひと通りさらうのを「1回」として、本番の日から逆に並べたものです。
| 本番からの逆算 | やること | 目安の時期 |
|---|---|---|
| 3週間前まで | 1回目:出題範囲をひと通り。分からない所に印をつけるだけでよい | お盆の前ごろ |
| 2週間前 | 2回目:印をつけた所だけを、何も見ずに思い出してから解く | 8/18〜8/22ごろ |
| 1週間前 | 3回目:まだ残っている所だけ。ここで初めて時間を計って解く | 8/27〜8/31ごろ |
| 前日 | 9月1日(火)2学期 始業 | — |
| 本番 | 9月2日(水)・3日(木)地区実力テスト | — |
※一例です。得意・不得意や部活の予定によって、教室では一人ずつ組み直します。
「もう半分過ぎてしまった」と思われた方へ。ここが、この考え方のいちばん救いのあるところです。残りが2週間なら、2回に減らせばよいだけです。それより短いときは、回数を削るのではなく範囲を狭めて、2回は守ります。1回で終わってしまうと、くり返しになりません。短くなったぶんを毎日詰めこむのが、いちばん9月に残りません。範囲を半分にして2回まわすほうが、全範囲を休みなしで1回さらうより、ずっと強く残ります。
「毎日ちょっとずつ全部」より、「まとまってやって、間をあけて、また戻る」。間があけば忘れます。その忘れかけたところを思い出す作業こそが、記憶を強くします。
② 読み直すより、思い出す
教科書やノートを読み直すのは、やった気持ちになりますが記憶には残りにくい方法です。かわりに何も見ずに思い出す——問題を解く、白紙に書き出す、口に出して説明する。この思い出す作業のほうが、読み直すより記憶に残りやすいことが、くり返し確かめられています。
私たち教室の設計はここから来ています。インプット(教わること)は映像授業とAI教材にまかせ、アウトプット(思い出すこと)を教室の仕組みでつくる。先生は見守りと対話に時間を使う。そういう役割分担です。
③ やりすぎない。そして、寝る
一度きちんと覚えたものを、その場でさらに何度もくり返しても、後々の差はあまり出ません。同じ時間なら、日をあけてもう一度戻るほうが得です。
そして睡眠。寝ることで頭の中が整理され、前の日に解けなかった問題が解けるようになることがあります。前日の徹夜は、いちばん損な選び方です。
④ おまけ:当日の朝、不安を紙に書き出す
試験の直前に、いま感じている不安を紙に書き出す。とくに緊張しやすいお子さんほど、これで点数が上がったという実験結果があります(サイエンス誌に掲載されたもので、書き出す時間は10分ほど)。不安が頭の作業スペースを占領してしまうのを、外に出して空ける、という仕組みです。
あわせて緊張はゼロがいいわけではないことも。「緊張しちゃだめ」ではなく「準備ができているしるしだよ」と伝えてあげてください。前日と当日朝の過ごし方は 実力テストの前夜に、保護者の方へ に詳しく書いています。
※④は、安川康介『科学的根拠に基づく最高の勉強法』(KADOKAWA)および竹内龍人『実験心理学が見つけた 超効率的勉強法』(誠文堂新光社)で紹介されている実験にもとづいています。
5. ご家庭でできるのは、ひとつだけで十分です
「9月に向けて、家で何をさせればいいですか」——面談でよくいただく質問です。お答えは、ひとつだけです。
塾や学校から帰ってきたお子さんに、「今日、何やったの?」と聞く。それだけです。
内容が合っているかを確かめる必要はありません。答えが「んー、数学」だけでも構いません。思い出して口に出す——それ自体が、②のアウトプットの一回になります。ご家庭は、いちばん自然にそれが起きる場所なのです。
逆に「ちゃんとやったの?」「何点取れそう?」は、思い出す作業ではなく評価される感覚を呼びます。同じ心配から出た言葉なのに、届き方が変わってしまいます。
そして——これが案外いちばん難しいのですが——お子さんの勉強は、お子さんのものです。親が代わりに頑張れない領域があります。そこに手を伸ばしすぎないことも、支えのひとつです。見ていること、聞いてくれること。それだけで十分に伝わっています。
6. 教室でやっていること(仕組みとして)
私たち教室が用意しているのは、根性でも量でもなく仕組みです。
- インプットは映像授業とAI教材に — 教科書に沿った映像授業(edu+)とAI個別最適化教材(atama+)。教わることは、ここに任せます
- アウトプットは教室の仕組みで — 25分学習+5分休憩の「フォーカスタイム」、確認テスト、記憶定着アプリ(Monoxer)で、思い出す回数を確保します
- 間をあけた復習を、こちらで設計します — 上のまわし方を、本人の記憶の状態に合わせて組み直します
- 週1回の1on1 — 「9月までに何を一つ持っていく?」を本人と決めます。先生は教える人であると同時に、共に考える伴走者です
夏期講習は7月29日(水)〜8月31日(月)、学校の夏休みと同じ期間で開いています。朝9時から自習室を開けています。くわしくは 夏期講習2026のご案内 をご覧ください。
結び:点数ではなく、次の一手
9月の地区実力テストは、志望校を絞りこむ大事な一枚です。
けれど、それはお子さんの可能性を決める一枚ではありません。決まるのは、その結果を見たあとに何をするかです。
そして、9月2日までに残っている日数は、まだ形になる長さです。
新しいことを増やすより、一度習ったところをもう一度。読み直すより、思い出す。間をあけて、また戻る。そして、寝る。それだけで、9月2日の朝の顔つきは変わります。
お子さんの受験は、お子さんのものです。けれど、その道を一人で歩く必要はありません。教室には、同じように机に向かう仲間がいます。
「うちの子の場合はどうだろう」と思われたら、いつでもお声がけください。現在地から、9月2日までの残りの日数を一緒に組み立てます。
🎯 9月までの一手を、一緒に決めませんか?
無料体験は4日間。お子さんに合う勉強のしかたを、実際に教室で試していただけます。
夏期講習は7月29日(水)〜8月31日(月)・朝9時から自習室を開けています。
入会義務はありません・しつこい勧誘もいたしません
個別指導学院HERO'S 延岡校
〒882-0851 宮崎県延岡市浜砂2丁目19-13 ステージビル2階・3階
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